Calender_Girl


「そう、だから、シュウが、誰かに強く惹かれるとする。
色々な惹かれる理由がある。その理由がこの線から上にあれば
それは愛、下にあれば、それは遺伝子継承の為の
生物的プログラムだ、と言う事になる。
そして、上側があるからこその人間なんだ。
無意識に強く惹かれ合う関係性、と言うのが
お互いに持っている『理想の愛』、つまり
生まれついた時に得た『継承すべき愛』、を持っている相手に
互いに巡り逢えた、と言う事になる。

そういう相手にこそ、遺伝子を継承させるべきだ、と言う
これが、人間の遺伝子継承の理論なんだ。
生物的のみならず、愛、と言う文化をも継承したいと言う
進化の課程で得られた獲得形質、だな。
そして、近年の研究では、こうした文化的行動は
遺伝子継承がなされている、と言う説があるんだ。」


「なんだかすごい話になってきたね。」深町は、ただ頷くのみだ。


深町の叔父は、にこにこしながら「大したことはないさ。」と言う。
こんなことを考えずに、成り行きで生きている者がほとんどだ、とも。
ただ、考えていれば誤った行動を取らずに済むから、とも。