Calender_Girl

午後の太陽が、ひざしを投げかけている。
それは、夏、と云うエネルギーを強くメッセージしているかのようだ。



何曲かが流れ、

曲は、"The girl from Ipanema"に変わった。
黙って聞いていた叔父は
にっこりと笑って深町に曲を聞くように示す。








「わかるだろう?イパネマ海岸まで行かなくても
娘ってのは魅力的なものさ、どこだって。
彼女たちだって、誰かに可愛いね、って
言われれば嬉しいし、僕だって、可愛い子が
にこにこしてくれれば、それだけで嬉しいさ。

この曲、楽しいだろ?そんなものでいいんだよ。
真実な愛だとか、ひとりと真剣にとか
そんなのは、最初から決めてたって巧くなんか行くもんか。
まず楽しく遊んでさ、それで、「この子だけは渡したくない」って
思ったら、その時はそうすればいいんで。
もちろん、テメエだけが決めるんじゃなくてさ
相手の子がそう思ってたら、って事さ。」


叔父は、珍しく饒舌に語る。
ちょっと口調が乱暴なのは、江戸っ子だからで
だから例外になく、気が短い。

どこに行っても、それでダーティーな連中を闇討ちにしたりするので
特定の団体には属していない、フリーランス。
でもそれでいいと、この叔父は思っている。
正義を捨てるくらいなら死ぬ、とまで思う熱血漢だが
それを表には出さないところも、この人の不思議な所だ。

だから、深町が自分のイメージ上の愛、なんてものに囚われて
周りの女の子を悩ませるのを見かねて、饒舌になったのだろう。