Calender_Girl



玄関にはオートバイが置いてある。
この叔父は、オートバイも好きでいろいろ、コレクションしている。

玄関ホールの先には、がらんと広い洋間が開け放たれて
その向こうは倉庫代わりに使われている離れ。


「入るよー。」と、深町は濃紺のコンバース・オールスターズの
バスケットシューズを脱いて上がる。
スリッパが置いてあるので、自分用のを履く。

きれいに掃除がされてい木質の床は、フローリングではなく、リアルウッドだ。
台所に和室...と、1階には誰もいない。階段の上の方から音楽が聞こえたので、ははあ、と深町はにんまりして
二階のオーディオ・ルームに向かう。


廊下に面したドアは開け放たれたままで

叔父は部屋の真ん中に座って音楽を聞いていた。

バック・ロード・ホーンのスピーカーから、生々しいピアノの音。
深町の叔父、手製のステレオだ。
アンプは、NO-NFB 0dBパワーアンプ。
何も足さずに、音楽に力だけを加勢すると言う不思議なアンプ。

深町は、その叔父に似ているな、と思った。
何か、指図めいたことは言わないのだが、深町が「こうしたい」と言えば
力は貸してくれる。
両親や、他の大人とはちょっと違う
この叔父が深町は大好きだった。

オスカー・ピーターソン・トリオの"Quiet stars quiet night"が終わる。













これも、洒落た感じにしたかったのだけど...返事はなかった。