「そうなんだっ…」
辺りを見渡しても優奈ちゃんらしき人はいなかった。
その時、ド―――――――ンと夜空に花火が上がった。
あ…。花火始まっちゃった。
でも陸さんは花火が始まった事にも気づいてないみたい。
ずっとスマホをいじっている。
すごい心配してるんだ。
だよね、私も心配だもん…
でも…
せっかく久々に二人っきりなのに。
せっかくの花火大会なのに。
陸さんの心の中には今、優奈ちゃんしかいないんだろうな…
そう思ったら、胸が熱くなって喉が痛くなった。
一緒にいるのは私だよ?
陸さん、今私の事…
ちゃんと見えてる?
ドーンドーンと、どんどん上がっていく花火に、周りから歓声があがった。
私だって笑顔で陸さんと花火を見たかった。
だけど、涙で花火がにじんで見えた。



