数時間後。
私はよりにもよって遅刻をしていた。
少し仮眠をとろうとしたらぐっすりと…

前に住んでた家ならこの時間に出ても間に合うんだろうけど、ここからじゃ絶対間に合わない。


さらに数分後。
私は二人のいるもとへ走る。
「海斗、優子、ごめんねー!」

二人は私の姿を見て、少しほっとしたようになった。そういえば二人に遅刻の連絡をいれるのを忘れていた。

私の事情、すべて話してるわけではないけど、何かに巻き込まれている、というところまでは勘づかれてる。

だから、今回も何かに巻き込まれてないか心配になったのだろう。


そして普通に寝過ごしたと判断した二人は、途端に呆れ顔になった。

「ほんとに…バカだよな、お前って。」
「何でたったの数時間なのに寝ちゃうのよ、アホ」

二人はとても辛辣な言葉を私に掛けてきた。自業自得と言われればそれまでだけど…酷い…。

「ええ…だって眠かったんだもん…。昨日も緊張で寝れなかったし…」
「「やっぱアホだ」」

暫くは何を言っても辛辣な言葉しか帰ってこないだろうから諦めた。