ブチッ
何かがキレる音がした
「隼人
あれだけじゃ足りませんでしたか?」
あーぁ
やっぱり愁か
さっきまで怒ってた隼人も顔面蒼白だし
「次はどうしましょうか?
地面とキスします?」
「いや…」
総長~しっかり~
音羽は怯えちゃってるし
「おい!龍っ!」
ゲッ!俺も怒られてるんだった!
「はいっ!聞いてますっ!」
あーぁ、もう収集つかないくらい
ぐちゃぐちゃじゃん
龍は女と電話してるし
隼人と音羽は静かにキレる愁に怯えてるし
日向はしゃべらないし
健太郎は俺のこと怒ってるし
誰が止めるんだこの状況
「くしゅん」
…くしゅん?
今誰もくしゃみしてないよな?
今のくしゃみで一気に静かになる屋上
「誰だっ!!」
その静寂を破ったのは総長である隼人だった
「…」
しかし、返事はない
「どこにいる」
「…」
「裏か?」
「俺見てくるよ」
さて、どんな奴が居るのか
俺は足音を極力立てずに
入口の裏に回った
「…」
「…」
どこだ?
…いた
