「もうニュースでも取り上げなくなったよね。」

「そうですねぇ。」

「原因わかんないままだよね。」

「そうですねぇ。」

私は精一杯顔をあげ座りながら窓の外を見た。
雨が私をさすかのように地面に落ち続ける。
薄暗い雨空を見ながら私は小さくつぶやくように言った。





「日差しを浴びたい。」


その声は彼に聞こえたか聞こえなかったか知らないが、樹はそれに答えはしなかった。