瀧沢に自由に遊んでていいと言われたことにより、美咲は部屋を歩き回った。



「…おい、てめぇ何処入って来てんだよ!」

「ご…ごめんなさい…!」



美咲の居場所は無かった。
部屋に入っては怒鳴られ、追い出される。
自分の部屋に戻ってもつまらなかった。
美咲は家では常に孤独だった。
学校には行かせてもらえているが、ヤクザの子供で有名になってしまい、友達が出来なかった。



孤独のまま、外見だけが成長していった。
心は子供のままだった。
美咲は誰にも治すことが出来ない心の病にかかっていた。