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「おはよう!おはよー、ぐっもーにんぐ、はろーはわゆー!」




「あんた、朝からうるさい」




隣で低血圧の彩子に叱られる。

でも、そんなこと言ってられない。
練習しとかないと、チキってしまう。




「…おは……、あ!」



玄関に入るや否や、笹本と遭遇した。チャンスだ。今しかない…!



「さ、さ、さ、笹本くん!!」



言えた!けど、当の本人は返事なく不機嫌そうにこちらを向いた。




「あ?」




「お、おはよう!」









「………。」







「あ。」







笹本くんは、私を睨みつけ、身を翻した。





それは、無視だった。