「どういう心境の変化??」
興味津々に身を乗り出す絵里香に、私は苦笑いを浮かべる。
「あのねー、私だってやる気満々スイッチがあるの!さぁ、仕事仕事~」
ーカチカチッ
私は誤魔化すようにパソコンに集中するふりをする。
まさか、高校生の家に転がり込んでるなんて言えないでしょ。あらぬ誤解をされるわ………
「まーた誤魔化すんだからぁ!!絶対にいつか話してよ??」
絵里香にこの誤魔化しは通用しない。それだけ、私達は長い付き合いなのだ。
でも、そこで引いてくれる絵里香の事は好き。私も気を張らずにいられる限られた友達だ。
「さて………あぁ、なんとかなんないの?この数字の羅列は…」
売上表の作成で、私はひたすらに商品ごとの売上金額を叩き込んでいく。
ーカチカチカチカチッ
そういえば、まーくん、お弁当とかどうしてるんだろ。高校って、給食とかあるんだっけ??
ーカチカチカチカチッ
私の時どうだったかな………いや、8年も前の高校生活が思い出せない。
「帰ったら聞いてみようっと」
それから、私は今日の晩御飯のメニューやお弁当のメニューを考えながら、仕事をこなした。


