「さぁ、まーくん、行こうか!」
私は笑ってまーくんの手を無意識に引いた。
「!!」
しばらく、無言で歩いていると、ポツリとまーくんが呟く。
「聞かないのだな………本当は、気になっているのではないか?」
「んー??今朝の朝食でお腹壊さないかって事?」
その、問いに私は素知らぬふりをする。
「なっ、それもだが……そうではなくて、だな」
まーくんは私の手をギュッと握った。そこで始めて私が手を引いたままだったのを思い出す。
「まーくんの手は、大きいね」
ふと、感じたまーくんの手の温もりに、私は少し胸がドキドキした。
年下でも、私の手がすっぽり入ってしまうほど大きい。


