リンジさんのスイッチの入ったような声色に私も内心ドキッとしながら、李帆も楽しみにしてますね!なんて言いながら少し興奮気味に見送った。
「よし。じゃあ、私達も場所移動しよっか!」
「そーだね。」
李帆に引っぱられながら人をかき分けて前にするすると入っていく。
「…待って、最前??」
「もちろんよ!やっぱり初で見るんだったら近くでみたいじゃない?」
いやいや、正直興味ないのに前って辛くないか!?
「わ、私後ろへ行っとくね。」
ぐいっ
え。
「何言ってんの、今日くらい付き合いなさい!微妙なとこで居るくらいならこっちにいたほうが安心よ!真ん中なんて波留潰されちゃうわよ?」
「それは嫌だ。」
「じゃあ手すりに捕まって大人しく私の隣にいなさい!」
「…りょーかい。」
李帆の脅しにも取れる言葉にビビりきって前にある手すりをこれでもかってくらい強く握っといてやった。

