私は疲れきった足を無理やり動かし、 海をめざす。 海までは、そう、遠くない。 私はローファーを脱ぎ捨てた。 靴下も邪魔だから脱ぐ。 なんでかな。 今…冬だよね? ここ……砂利だよね? 寒くない。 痛くない。 どうして? 何も、感じない。 寒い、痛い、悲しい、そんな感情も一切ない。 「はは…」 私は笑った。表情は変えず。