みんな黒い服を着て…悲しい顔をしている。





どうして……?



式場にお経の声が響く。







ここは…どこなの?!






そうだ、ぱぱ、まま?!


どこにいるの?





怖いよ、怖いよっ!





いつも一緒にいてくれたでしょ?



はやく帰ってきて…










その日の夜の月は、とても美しい満月だった。




「ねぇ、お月さん。
私、一人なんだ。独りぼっち。

お月さんと…同じだね?
うっ…ふぇっ…寂しいよ。


お月さんなら、ぱぱとまま、どこにいるかわかる?」





そんな私の独り言は、

儚く綺麗な空に消えていった。