「美帆は喧嘩が強くなったし、全国1の族がついてる。私も仲間になって、さらに強くなったでしょ?倒せない相手なんていないはず。それなのに、何を怖がってるの?」




私は何を怖がってる…?




怖がることなんてない。





仲間を信頼しなきゃ。



頼っちゃいけない、なんて。ただの綺麗事。





「私が力を貸すよ?」




私の周りの人はなんでこんなに優しいんだろう。





沙奈を見ると、頬が少しきらきら光っていた。




泣いたの――?




「沙奈、ありがとう。」




私はニコリと笑って、寝っ転がった。







空に手をかざす。




雲がでてきて涼しくなってきた。





こんな広い空に小さな手。




でも、たくさん重ねれば見える空は埋め尽くせるかな?





私はゆっくり目を閉じ、寝た。