私をかばって両親が死んだこと。
雅人も死んでしまったこと。
俊介達との出会いも。
全て打ち明けた。
話し終わった後、また沈黙が続いた。
私から離れていくの??
…いや、沙奈はそんな人じゃない。
でも、もし、離れていったら?
きっと、立ち直れない。
それはありえない。
沙奈のことだからきっと、受け止めてくれる。
そんな二つの感情がぶつかり合っている時、沙奈が寝っ転がった。
今、太陽は雲に隠れて見えないから眩しくないはず。
それなのに沙奈は目を覆うように手を当てた。
「美帆……。同情なんてするつもりはない。美帆はもう一度前を向くことができた。でも、まだ心は弱いままなんじゃない?どこかで、また犠牲が出ないか心配してるんじゃない?」
確かに喧嘩は強くなった。
みんな倒せる自信がある。
だけど、東城をまだ恐れてる。
…なぜ?
私はまだ、弱いの────?