猫の恩返し

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「………ゴ、トーゴ!」


体を前後に揺さぶられ、頭の中まで揺れるような…そんな感覚がして目が覚めた


「あ…れ?」


視界に捉えたのは、俺の顔を覗き込むナツの姿


「起きたのか?」


覚め切らない目を擦り、問いかける


「お腹空いたぁー」


は?


すぐ傍に放置していたケータイに手を伸ばしボタンを押してみると、8時43分の表示

一気に目が覚めた


「マジかよ…」


昨日コンビニで買ってきた500ミリの缶ビール6本が、空の状態でテーブルに転がっている


飲んだ記憶ねーし…


「大丈夫?」


大丈夫と言いたいところだが、テーブルでうつ伏せになって寝てたせいか膝や首が痛い

そして、クーラーのせいで体がダルい


「お腹…」


「分かってる。ちょっと待っとけって」


テーブルに手を付き、体を引き上げる


うおっ…

体、ダル───