下村と牧野に睨まれ、言葉に窮してしまう


「で?何で泣かせたんですか?」


溜息交じりに俺達を交互に見る牧野


「あ!そうだ!お前、この弁当どーなってんだよ!」


「は?」


「ナツ料理なんて出来ないのに、味見ぐらい牧野が責任持ってちゃんとしろよ!」


「………本人が作りたいと強く希望してたので…」


フイと顔を逸らした


「何それー?楽しそう」


また会話に入り込んでくる係長


「俺も混ぜ───」


「嫌です」


係長の言葉を遮って即答する


「まだ最後まで言ってないじゃん。牧野ちゃん、何でそんなに俺に対して冷たいのー?」


「黙秘させていただきます」


「何でよ。俺達警官じゃないんだから、『黙秘』とかそーゆーの辞めよ?」


眉間に皺を寄せ、ツンとそっぽを向いて係長から視線を外したまま


「係長と牧野って、仲いいですね」


「でしょ?」


「辞めて下さいよっ!」


ヘラヘラ笑う係長に、本気で嫌がる牧野

いっつもそうだけど、この2人の関係性がまったく読めない