猫の恩返し

「ナツちゃんって、何歳?」


係長の質問に首を傾げるナツ


…ってゆ-か、今この質問はヤバいんじゃないのか?


人間と猫の年齢は、全くの別物だ

下手に答えようものなら、本当のことがバレてしまう


「………分かんない」


唐突に答えたナツに、皆がポカーンと口を開けた


普通、そうだよな…


「気が付いたら野良だったから…」


「へ?野良?」


「野良って何?」


「えーっ!ひょっとしてホームレス?」


皆の食い付き方が半端ない


「ホーム…レス?」


係長の言葉を復唱するも、首を傾げたままだ


「そりゃ、可哀相に………」


なぜか課長が涙ぐんでいる


「その若さでホームレスは悲しいよな。小岩井くん!」


「は…はい?」


「彼女のこと、ちゃんと守ってやるんだぞ!」


「あ…。はい…。分かりました」


勘違いをしているようだが、変な方向に話が進まなくてよかった…と、安堵した