猫の恩返し

アンタには関係ないッ!


心の中でそう叫んだ


「でもさ、路頭に迷ってたってどうなの?」


いつの間にか、課長まで会話に混ざっている

皆の視線が課長に注目した


「それって、どういう意味ですか?」


下村が首を傾げる


「だってさ。傘がないだけならともかく、雨の中をフラフラしてたってことだろ?そんな子に声を掛けて………。小岩井くん、何もしてないよね?」


「何もって…何ですか?」


「いや…。だからさ、とっ捕まるような不貞を働いたりなんかしてないよね?」


課長は、俺のことを一体何だと思ってるんだ………


バカらし過ぎて言葉も出ない


「公務員生命を掛けてまで、そんなことしたくないです」


「そっか。よかった」


胸をなで下ろす課長


いや…

反応がおかしいだろ…


「でも、今一緒に住んでるんですよね?」


「まぁ…な」


「本当に何もないんですか?」


ニヤッと笑い、考えるそぶりを見せる下村


頼むから、これ以上話をややこしくするな