猫の恩返し

「小岩井くんは、彼女と仲良くやってる?」


「まぁ…。それなりに…」


彼女じゃないし

というか、そもそもナツは人間じゃないし


そう思いつつ、面倒だから適当に答えておく


「ふーん、そっかぁー。結婚するの?」


「ぶっ」


「そんなに動揺しなくても」


またしても、気管に入って咳き込む俺

そんな俺を見ながら、係長は楽しそうに手を振った


「小岩井くんも、もうそろそろいい歳じゃない?」


4つしか離れてない係長に『いい歳』と言われ、『じゃあ、アンタはどうなんだよ!』なんて心の中で毒づく


「結婚とか…まだ考えてないです」


「君はそれでもいいかもしれないけど、彼女は結婚したいって考えてるかもしれないよ?」


余計なお世話だ、コノヤロー


「ナツはまだ若いから、そんなこと思ってませんよ。きっと」


「んー。あー、そっか…。そう言われたら、何か若かった気がする」


どんだけ適当なんだよ、この係長


「でも、ちゃんと意向は確認しておいてあげた方がいいかもね」


「そうですね。また聞いておきます」


適当に流したものの、ナツが人間でいう何歳なのかは気になった