猫の恩返し

「お疲れ様です」


「お疲れ様です。犬の届け出があったんですけど…」


「遺失物の一覧表に、記載ありませんでしたか?」


「確認しました。所有者からは、まだ連絡ないみたいですね」


巡査と思われる若い警官とカウンター越しでやり取りしているのを、何気なく聞いていた


「取得者の方に、一時預かり書は…」


「渡しました」


「分かりました。じゃあ、後はこちらで処理しておきますね」


「お願いします。犬は…」


早く引き渡したい

そんな感じでキョロキョロとする警官


「犬小屋を準備しないといけないから、しばらくはここに置いておきますので、いただければ…」


両手を差し出し、犬を出せと言う牧野


「あ…じゃあ、よろしくお願いします」


「はい」


カウンターから出て犬を受け取った後、再び戻ってきた


「わっ!」


犬を見て椅子から転げ落ちるナツ


「どうした?」


「いっ…い、い…犬ッ!」


尻餅をついた状態で、犬を指しガタガタ震えている