猫の恩返し

「ナツー。そんな格好で外出てると、風邪引くぞー」


呼びに行こうと縁側に行くと、庭から戻ってきたナツと鉢合わせる形になった


「ねー!入ってもいい?」


「は?」


半分だけ部屋の中に顔を覗かせるが、もう既に服を脱ぎかけている


「ちょっ…。俺の前で脱ぐな!」


「えー、別にいいじゃん」


見てはいけないと思いつつ、こちらを向いている背中を盗み見た

元々細かった体

服をまとわない今は、痩せこけたという表現の方が当てはまる

食も細くなりほとんど食べなくなったが、それでも元気だ


大丈夫…

うん、大丈夫だ


自分に言い聞かせる

ザバッという音が何回か聞こえ、お湯の溢れる音が庭から聞こえてきた