内臓を食い破られてる

普通じゃ失神するほどの痛み


言われた言葉が、頭の中をグルグル回る

ナツがそんなに苦しそうな表情をしているところを、見たことがない

助手席に乗せたナツの顔を覗いた

外灯に照らされ青白く浮かび上がる、ナツの鎖骨

前に比べて痩せていることに、今更気が付いた

そういえば、背負った時も少し軽く感じた気がする


何で、気付いてやれなかったんだろう


「ゴメンな…」


反応のないナツの髪に手を差し込み、そっと撫でた



△▼△▼△▼



「ん…」


「目ぇ、覚めたか?」


ナツが目を覚ましたのは、次の日の昼だった


「今…何時?」


「今か?もうすぐ昼だよ。何か食いたいもんある?」


「えっ!お昼?!」


慌てて飛び起きようとしたナツを制して、ベッドに腰掛ける