猫の恩返し

「何…で………」


「ビックリした?」


目の前には、雅美の姿


「私、警視正になったの」


「………へぇ…。そう…ですか…」


さすが

警察庁採用のキャリア組は違うもんだな


「エリート様々…ですね」


国家一種だと、女でも出世街道をひた走れるらしい

県警採用の俺達とは、住む世界が違う


「………そんな言い方…」


「そうですね。申し訳ありません」


目の前に居る女は、ただの上司だ

何も気にすることはない


「桐吾…」


「公私混同はお辞め下さい」


署長が主任を気に掛けるなど、あってはならないこと

雅美がなぜこの署に配属されたのかは分からないが、関わらなければいいだけの話


「僕に何か御用ですか?」


課長に言われてきただけ

それを済ませて、サッサと自分の課に帰ろう