猫の恩返し

「………なくなっ…ちゃった…?」


他人事のように言ってのける


「はぁっ?!どーすんだよ!」


信じらんねえ


「………………ごめん、なさい」


肩を落とすナツを見てても何も解決しないわけで…


「ちょっとここで待ってろ」


ナツをその場に残して海の家に何かないか探しに行ったものの、空振り


猫サイズなら抱きかかえて帰れるけど、人間サイズはどう考えても無理だろ


諦めてナツの元に戻ろうとした足が自然に止まった

あり得ない光景に目をこする


いや………

見間違い………じゃないよな…?


視線の先には、休日にまで見たくない連中


「あーっ!ちょっと、ちょっと!彼女放っぽり出して何やってんのよ!」


何でこんなトコに居るんだよ…


大きく手を振って俺を呼ぶ係長、ナツに抱きつかれている牧野、そして下村


どーゆー組み合わせだ、これ