そこの、電柱に隠れている男がですね。辺田だって、私の第6感が警告を鳴らしている。


は!もしかしなくても、今度のターゲットはあの女の子じゃないよね?


あいつ前にアレキン兄さんにこってり絞られて、ストーカー稼業?から足を洗ったはず。


なのに、またなの!?あいつ体育特進科だから、脳みそまで本当に筋肉でできてるとか・・・。



あの茶色と白のボーダー柄パーカーを着てる=辺田以外ありえない。


大変だ!あの子を助けないと!!アレキンも、呼んでこなくちゃ。


ドタバタしながら、桜子は急いでベランダを後にした。



電柱の影で男がこしょこしょとひとり言を言っている。

『はあはぁ・・・、〇〇たん。かわいい、さ、桜子たんに似てる・・・』


とぽつりと言っていた。