『ごめん……。』

あれは、何だったんだろう。

ぼーっと窓の外を眺めながら、

昨日のことを考える。

相変わらずの青が、眩しい。

「これをさっき出した式に代入する…」

数1の先生は、何故か眠くなるような声の

持ち主。

だから、みんな話なんて聞いてない。

完全に寝ている人、

カクカク首が揺れてる人。

みんなこの時間は、休憩時間としている。

先生も気にしてないのか、

一人で話を続けている。

『ごめん……。』

また、あの声が頭の中を廻る。

ドクンドクン

あのときの心臓の音、速かった。

私のも、太陽のも。

ズキン

またあの痛みが出てくる。

はぁ

小さなため息をつく。

考えても、答えは出ない気がして

ペンを握った。