私をその華奢な腕に包みながら、隣で寝息をたてる友行。 その顔を見下ろす私。 夕べは夢を食べていない。 それにその前も。 そして今、友行は良い夢を見ている。 いくしかない。 躊躇っている場合じゃない。 私は今までだってこうやって生きてきたんだ。 一晩の苦しみを与えて、維持される命。 私はキュッと目をつむり、友行が起きないように静かに口づけた。