こんなにもズルくて、弱くて、人を苦しめることでしか生きられない私。 そんな私に友行は言う。 「俺が深紅を守りたい」 嘘のない目でそう言うの。 私がふざけて「何から守ってくれるの?」って聞くと、表情を一つも変えないで答える。 「深紅が傷付くことからだよ」 それを聞くと私はたまらなく苦しくなる。 いつか友行を傷付けてしまう日が来ると分かっているから。