私はすっと髪をかき上げ、寝息をたてる友行の唇に自らのそれを近づける。 ゆっくりと深く重ね合わせると、染み渡るように流れ込んで来る友行の夢。 満ちてゆく、温かい何か。 私は思わず身を離した。 無意識に頬にぬるい涙が伝っていたから。 友行、あなたはこんなに温かい夢を見るんだね。 次第に顔を歪ませ始めた友行から目を逸らす。 荒くなる呼吸は聞こえないフリをして、私は眠りについた。