みーなみ?

「みなみってば!」

ハッと芳子の声に気づき隣をみる。

「な、何?」

いつのまにか人気のない体育館。

ガラーンとした中に2人だけ。

「もうとっくに部活終わったよ。
あんた部活中もずっとぼーっとしていたけど何かあった?」


「いや、なにも…」


「ならいいけど、そろそろ帰ろ。
市原くん、待ってるんでしょ?」

と聞く芳子

「あ…うん。」

芳子と体育館の前で別れるとあたしは教室へ向かった。

電気は点いていたけど

まだ裕也は来てなくて

しんと静まっていた。