近いけど遠い





しーん。



私のズボンがおろされてから、

ずっと、しーんとなっている。



「なっなっなにすんだよ!!!」


「え、手がすべっただけー。


てかお前、そのパンツ!」


「あ?」

何やら吹き出してる。


たしか、兄ちゃんのパンツを借りたはず。


あ。


これ、




戦隊ヒーローの柄のパンツだ。


私はズボンをあげながら、どんどん怒りが湧いてきた。



「この野郎。覚えとけー!!!」


私は、教室のドアへ走った。




と見せかけて。


「手がすべったぁぁぁあ!!!」



ずる。


「!!」




復讐成功……って、


これは……



まずい。



クラスメイトの悠太君のズボンおろしちゃった。


しかも。







パンツも一緒に……。


悠太君は、

教室を泣きながら出ていってしまった。




ありゃま。




とんでもない事しちゃったかもしれない。


相変わらずあのイケメンさんは、

爆笑してるし……。





これからどーなっちゃうのぉぉぉおおお!?