学校に近くなると先生に見つかる前に
自転車から降りた。
本当は降りたくないって思ったけどね?

「ねぇ、空斗、そろそろ高校どこ受けたのか教えてよ。」

そう、空斗はどこを受けたのか教えてくれない、本当、意地悪。

「ん?秘密」

ほら、また

「いいじゃん!」

「また今度な」
いつもこれでかわされる…

「おーい!遅刻になるぞ!」
いつの間にか学校についていたみたいで
先生の怒鳴り声が聞こえた。

「じゃーね。」

そう言って自転車を置きに行く空斗

空いた隣がとても寂しく思えて
そんな気持ちを振り払うように教室まで走った