「……」 カチ…カチ… 時計の音が嫌に耳につく。 もう花純はいない。 花純がいなくなってから、これで何度目だろうか。僕は今でも、彼女の夢を見る。 頭痛がする頭を押さえ、ボーッと天井を見つめる。 彼女の妹に会った。 それは、夢じゃない。 「あ。会社」 いつもだったら、今頃僕は朝食を食べているはずだ。 でも。なんだか、今日は気だるい。 「う~…。やる気出ないぃ~…」 布団に潜り直すと、僕はそう唸った。 ♪~♬~♪~ 「ん…?」 携帯が震えた。