「ん……。夢か」



久しぶりに、あの日の夢を見た。

時計は深夜2時を少し回ったところ。

あの日も、このぐらいの時間だった。


「お父さん、お母さん。あたし、これでいいのかなぁ…」




あたしは未だに包丁がトラウマになっている。

唐突に見ると、倒れかける。

仕事はいつも、銃しか持っていない。



料理なんて、毎回命懸けみたいなもの。
涙で滲む視界と、荒くなる呼吸と付き合いながらになる。



10年も前のこと、未だに引きずってるなんて。

もしかしたら、本当に弱いのはあたしなのかもしれない。