「星…弥…?」 星弥は、ただ私を抱き締めるだけで、何も言わなかった。 「星弥…」 「舞架…いきなり居なくなんなよ…勝手に…勝手に婚約破棄するなよ…」 心がグッとした。 「俺の側にいろよ…好きなんだよ…」 好…き…? 「うそ…」 「本当だよ…せっかく指輪まで買ったのに勝手に居なくなってるからさ…」 温かい光るものが、頬を伝った―…