目の前の状況に、ついていけなかった。 「どういうことだよ…」 綺麗に飾られていた舞架の部屋は、真っ白になっていた。 そう、何もない。 机の上には、一枚の紙が置いてあった。 《勝手に婚約破棄させて貰いました。彼女さんと幸せにね。舞架》 「何なんだよ…彼女…?んなの居ねぇーし…幸せにだと…?」 そして下の方に小さく、 《サギョウサンカギョウニ》 と、書いてあった。