透明ガール


振り返ると、女の人が立っている。



見た感じ背は高く、ロングベアーだ。



そして、電灯の灯りに照らされている顔はとても整っていた。



「お、姉ちゃん…」



桂木が小さな声で呟いた。



お姉さん?この人が…



「…こんな遅くまで何やってるの」



お姉さんはおこるわけでもなく、そう尋ねた。


「あ、えっと。文か…」




「文化祭の打ち上げしてて…!送ってくれただけなの!」



俺の言葉に被さるように、桂木が素早く答えた。



それを聞くと、お姉さんは「そう…」と呟き俺に笑顔を向けた。