透明ガール

紅くなってた…?



あれ、と思いつつ記憶をたどる。



間違えた!間接キスの方かっ!



さっきまであんなに動揺してたのは何処の何奴だ。



すっかり忘れていた。



だが、高里は私の話で納得しているようで、訂正するのが面倒になってしまった。



「あいつ、女子からの誘い全部断ってたからなー」



「へえーそうなんだ。」



と言いつつ、何と無く知ってはいた。



気がつかない方がびっくりだ。



なにせ、一週間くらい前から昼休みになると、毎回違う女子に呼び出されていたのだから。



そのたびに男子達が溜息をついていたのも知っている。