意味深に冬華が眉をひそめる。



「男子の実行委員…榎本がやりたいって言ってたような…」



その瞬間、自分の喉が「ごぉきゅ」という、なんとも奇妙な音をたてた。



「げっほ…がっ…ごっほごっほ…」



「なんで…ごっほ…ゲッホ」



「榎もごっホ…ごっ…」



「一回落ち着きなさい」



冬華に一蹴されて、何度も深呼吸をする。



はあ…と深く息をはきだし、手の甲で涙を拭う。



良かった。死亡原因の欄に「お茶が気管に入ったことによる。」って書かれるところだった…。