もうそれは水着じゃない。
布だ、布。
こんなのでどこが隠せてるんだよ!
心の中で叫び、
そのまま床に叩きつける…なんてことはさすがにせず、違うものを持ってきてと言う。
冬華は口を尖らせながら、また沢山並んだ水着の中に入っていく。
そして、次に帰ってきたときに持ってきたものを見て、私は帰ろうと決心した。
が、冬華がそれを許すはずもなく、ヤケクソで一番ましなものを選んだ。
それが、これだ。
りぼんがあしらわれた黒のシンプルなビキニ。
下はズボンタイプで、他のに比べればまだましだった。
しかし、よく考えてみる。
…ビキニって時点で、絶対に冬華の策略にはまったよな…


