透明ガール


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「それじゃあ、着替えたらプールの見えるとこに集合ね」



「うぃー。了解」



男子達と分かれて更衣室に入る。



むわっとした温かさと塩素の独特な匂いを感じる。



以外と中は広く、洗面台にはドライヤーがたくさん並んでいた。



早速バッグをカゴに入れてカーテンで仕切られた個室に入る。



いざ着替えようと、水着を取り出したのだが、



忘れてた…




これ、着るんだった。





水着を買いに行ったとき、冬華にどんなのがいいかと尋ねられ、



「黒の無地。」



そう答えたのがうかつだった。



「さーなっ!これはー?」


「おいマジでか。そんなのあんのか。今どきはそんなのが流行ってんのか、ん?」



私が怒りを露わにするのも仕方がない。