透明ガール


明らかに怒って…いや呆れている。



昔から冬華には走るなと言われてきた。



そして私がこけるとだから言ったでしょとばかりに怒るのだ。



しかし、今日は二人っきりではないからその心配はない。



内心で安心しながら冬華に笑顔を向けた。



しかし、冬華はぷいっと顔を逸らした。



あぁー…



「桂木」



2人で他の人には見えないやり取りを
していると名前を呼ばれた。



「んっ?あ、榎本おはよ」