透明ガール

通常運転ではない頭を動かし、自分の言動を振り返ってみる。



たしか誰かに名前を呼ばれて、焦って起きて、その時に…



『起きてまふっ!』


………。



やっちまったぁーーー‼︎



馬鹿だろ私!居眠りの言い訳で噛むとかありえないだろ‼︎



「ち、違うの今のは!いや、違わないんだけども…!先生かと思って…」



「というか沙奈、もう授業終わったよ」



冬華が取って付けたような笑顔で時計を示す。



「あれ⁉︎いつの間にか授業終わってた!」



もしかして…



「放課後に実行委員の集まりがあるから声かけてくれたの?」



やっと笑いがおさまった榎本に尋ねる。



「うん。そしたらいきなり飛び起きるからびっくりした」