「待って!」


肩を掴まれた


振り向くと裸足のとおるさんがいた


「ごめんね
話をよく聞かなくて、
焦ってるんだ

勢いで告白してOKしてもらったけど何も出来なくて…
久しぶりに会ったのも病院だし…

俺、言わなきゃいけないこと言えてないし、何してんだろーね
ごめんね…本当に……」


そう言い抱きしめてくれた


その瞬間だった


「……っ!
とおるさん!!」


とおるさんは力なくその場に倒れた…


私はその体を支えた時に感じた


彼の体は……………………


………………とても軽い…………………


まるで本当の病人……


どこからか軌条さんが現れて


「とおる!
あ、めぐむさんも…」


そう言い抱き上げて病室へと急いで運んだ


なつがきて言った


「めぐ!
何でとおるくんを外に出したんだ!
とおるくんはね!」


そこまで言うととおるさんがベッドから手を伸ばして言葉を塞いだ


「…分かった、話さない……
とおるくんも無茶はしないようにね」


なつが出て行き静かになった


私は軌条さんに


「とおるさんは何か病気何ですか?」


そう聞いた


すると首を縦にも横にも降らずにただ、


「とおるは、戦っている」


そう言った