幸せになる方法








私は目を覚ました


誰かに体を揺さぶられて起きた


母親に引き取られて何日か経ち、冬休みは終わっていた


「おはよう
よく眠れた?
学校よ

……この制服に着替えてきてね」


そう言い見たこと無い制服を取り出してきた


「これは……?」


そう聞くと笑顔で


「赤島と原の血を継ぐものとして
普通の庶民の学校にいるのはダメです
これからは赤島恵美としてこの制服の桜の丘学園に通っていただきます」


そう言われて私は唖然とした


桜の丘学園は幼稚園から大学までエスカレーター式の金持ちしか行けない学校


挨拶は御機嫌よう


暗黙のルールが多いいと恐れられる学校だ


何とかしようと私は


「でも、私はそんなところに行けません」


「あら?何で?
赤島と原の名前を受け継いでいるのだから上位だとは思うのだけど…」


「前の学校に言ってませんし……」


不安げに言うと


「それならもう手続きは済ませているから大丈夫よ」


そう言われて何分か討論をしていたが結局は行くことになった


車での送り迎え


出るときに言われたのは


『帰ってきたらヴァイオリンとピアノの練習をきちんとしてね』


私は思った


この家は確かに私を歓迎していた


それは、わたし自身ではなく後継者が来たことに対してだった