幸せになる方法







悩んでいるととおるさんが


「大丈夫?」


と、顔を心配そうに覗きながら頭に手を乗せられた


慌てて笑顔を作り


「大丈夫です
少し混乱しただけですから」


すると彼は


「そっか、
じゃあもう今日は遅いし休もうか
何かあったら連絡してね」


そう言い部屋へと戻って行った


私は女将さんに聞こうと思いいつもいる
部屋へと向かった


「めぐむです
お話があるのですが」


ドア越しにそう言うと


「入ってきていいわよ〜」


そう言われて入った


部屋は前来た時とは変わらず綺麗にしてあった


私を見て微笑みながら


「どうかしたの?
暗い顔しちゃって」


そう言われたから勇気を出して


「あの!
私の母親だって言う人と会ったんですが、嘘ですよね?
原奈々子って名乗っていたんですが……

私の母は佐原華ですよね?」


そう言うと女将さんは


「その話は、
私からは言えない……

家に帰ったら聞けるから……
頑張ってね」


そう言い私を追い出した


部屋に帰るとナイスなタイミングで電話が鳴った


出てみるとお父さんからで


内容はこうだった


明日には至急帰って来い


私は耳を疑った


家に帰れなんて言われたことがないからだ