それから、旅館に帰って
軌条さんがお帰りになる日にちになった


「ありがとうございました
また、おいでください」


そう頭を下げて言う女将さんと一緒に私も頭を下げた


とおるさんと目が合い、少し笑って出ていった


この日まで、私はとおるさんと一緒に勉強をしたりトランプをしたりいろいろと遊んでいた


「めぐちゃん。
良かったわね」


そう横にいた女将さんが言ってきたので


「?
何のことですか?」


そう尋ねると


「とおるくんよ
随分仲良くなっちゃって!
海にも連れて行ってもらっちゃって、良かったわね……

また、来るらしいから
その時もとおるくんに勉強を教えて欲しいって…
お父さんが言ってたわよ〜」


なんて言って笑っていた


また来たら、次は山に行きたい。


旅館のすぐそこなのに一人は危ないからと言って行かせてはくれない


だから、とおるさんと行きたいな


そんなことを思いながら
次を待ち遠しく過ごしていた