始業式が終わり帰り道、
急いで病院に行った
軌条さんがいて私を見るなり
「めぐちゃん
ちょっと来て」
そう言われた
何か悪い事があったのかと思い緊張しながらついて行った
病院の庭のベンチに腰を下ろし二人で並んで座った
「………めぐちゃん」
真剣な目で見られていすまいをただして見た
「………実は、目を覚ました……
記憶もちゃんとある、異状もない
けどね………
めぐちゃん…
君には会いたくないと言っているんだ………」
とても辛そうに言う軌条さんを見て思った
嘘をついてはいない………
なんで彼がこんなことで嘘をつかなくてはいけないんだろう
嘘だと信じたい
今すぐ出てきて嘘だと言って欲しい
でも、ただただ涙を流すことしかできなかった
とおるさんは、私が嫌になったんだ

